紫電一閃
紫電一閃

エンディング

闘争は正常に幕を閉じました。
結果に異を唱える者もおらず、一週間のリーダーが決定しました。
その夜はささやかな宴が開かれ、みんなお互いの健闘ぶりを称え合いました。

誰からともなく今日の感想や今後のことが話題に出され、ムライの提案で始まったこの戦いを「紫電一閃」と名付けることが決まりました。
アダンさんは持っていた木からヤシの実とバナナの実を収穫し、保都崎真由子は食事を皆に振るまい、テントウムシはぶんぶん飛び回って場を賑わせました。
クロダのフレイムアローによって点火されたキャンプファイヤーが明るく夜を照らし、武装していた島民たちは表情を緩めました。

決勝戦まで身体を酷使し続けたかるて姉さんはすでに満身創痍でしたが、収集したデータをこれからじっくり分析できることを考えると楽しみで仕方ありませんでした。
でもいまはドーピングの反動でお箸も動かせません。
見るに見かねたシャルロッティアが介抱を買って出ました。
「私だって恩返しぐらい出来るんだから。…まったくもう、あんまり心配させないでよね。」

食卓では各々がヤシの実と格闘していました。
バコンッ!と大きな音を立てて白野ひかるは素手で叩き割りましたが、中の汁が飛び散ってしまいました。
隣にいた鋏森ちよは鍛え上げたチョキで穴を開けましたが、威力が強すぎて貫通してしまいました。
物憂げな三ケ山三月は黙って剣術を披露し見事真っ二つに割ってみせ、タラスはその剣さばきに見惚れました。
コローラとアルティアはそんな様子を眺めながら、えぬえむにヤシの実ジュースを飲ましてもらって上機嫌でした。

宴もたけなわの頃、富良仁双一は断崖の上で月を眺めていました。
喧騒を避けひとり物思いにふけっていたのでしょうか。
そんな彼に奇妙な音が聞こえてきました。

―きゅいきゅいきゅいきゅいきゅいきゅい…

奇妙な、しかしどこかで耳覚えがあるその音は、どうやら前方の上空から聞こえてくるようでした。
しばらくしてなにかが落下してくるのが見えました。
「…なんだありゃ?隕石?」

それは宮本真辺藍の愛刀、一切皆塵でした。
空間を切り裂き青い空へと吸い込まれたはずの刀は、どういうわけか気まぐれを起こし今頃になって空から降ってきました。

大気圏を再び突き破り―
宇宙のエネルギーをその刀身に纏い―
燃え尽きたロケットのように微かな光を放ちながら―
島を取り囲む美しく透き通った海の中に突き刺さった瞬間―

どごーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!!!

爆音と共に海底を砕き、マーベラスな破壊力を轟かせました。

その衝撃は島の者達を大いに驚かせました。
ララクレアは煮込んでいたシチューがこぼれそうになって慌てて鍋を押さえました。
罠張り恣意子は揺れる水の中で仕掛けた罠が誤作動を起こしたと思って慌てました。
田中は驚いて起きそうになりましたが、驚きを『打破する』ことで眠り続けました。
セキグチは衝撃でズレた眼鏡を直しました。

落下地点からは大量の噴煙が発生し、瞬く間に空を覆いました。
「そういえば、この島の周辺には海底火山が眠っていると、祖父から聞いたことがある」
ナナカマドがそう発言したことで、みんなは爆音の理由が海底火山の噴火によるものだと思いました。
宮本真辺藍も自分の愛刀の仕業だと微塵にも思わず、素直に納得しました。

「皆さん、まもなくこの島に津波がやってきます!早く高台へ避難を!」
大声で避難を呼びかけたのはJUNでした。
しかし高台へ行くには島を大きく迂回する必要があり、一刻を争いました。
「こっちだ…ついてこい…」
そのとき獣の慟哭のように重く響き渡る声が、獣道から聞こえてきました。
「この声は人狼?しかし、彼は消えたはず…」
ムライは疑問を口に出し、得体の知れない声に戸惑う空気が場に流れました。
「みんな、その道を行きましょう」
迷っている暇はないと感じたリュシカは、獣道を進む指示を出しました。
その道は高台へとつながる最短ルートで、全員無事に避難することができました。

津波は比較的小規模に収まり、資材などにも大きな被害は出ていませんでした。
夜が明けてもなお噴煙がもくもくと発生する様子を見て、インシーは口火を切りました。
「これはチャンスよ!この噴煙は狼煙になるわ。あれだけの衝撃だもの、近いうちに調査の船や飛行機がやってくるはずよ。
そのとき島から狼煙を上げて、SOSを送るのよ!この機会を逃す手はないわ!急いで準備しましょう!」
「そいつはいい考えだ!だったら島の東西南北に見張りを立てないとな!方角と担当は俺が決めてやろう!うなれエンペラーコンパス!」
防刃コンパスがぶん投げたコンパスはあろうことか動けないかるて姉さんに向かって飛んでいきました。
「きれいなお姉さんは僕が守る!」
間一髪、馬方彩斗がPシュートで撃ち落としました。
「いやーごめんごめん。やっぱりこのコンパスは狂っているから普通に決めよう。」
「もうっ。救助されるかもしれないからって、物資や食料は浪費しちゃダメよ。担当者を決めて、しっかり管理しましょう。」
島から脱出できる兆しが見えたことで、みんなの表情が明るくなったようでした。

「どんどん話が進んでいきますが…いいのですか?今はあなたがリーダーでしょう?」
ムライはリュシカに話しかけました。
「いいのよ。私はみんなのことを信頼しているから。きっと上手くいくわ。」
リュシカは微笑みを浮かべてそう答えました。
そして、首からぶら下げた水晶玉がきらりと揺れました。

こうして彼らは本格的に救助を求めることにしました。
彼らは近いうちに発見され、順当に救助されることでしょう。
それまで、もう少しの間、この島での生活を楽しみましょう。
一週間ごとに、爽やかな運動をしながら。


完結

紫電一閃は、以上のエンディングをもちまして完結となります。
参加して頂きありがとうございました。


更新履歴

【2011/12/25】
・完結。
あとがき

【2011/12/18】
・エンディングを募集開始。
・優勝者決定。
・決勝戦の試合結果を公開。結果に誤りがあればご指摘をお願いします。
・決勝戦投稿キャラクター公開。

【2011/12/7】
・基本ルールへのリンクが消えていたので修正。

【2011/12/4】
・決勝戦のルールを公開。募集開始。

【2011/11/27】
・人狼の演出に誤りがあったので修正。
・準決勝の試合結果を公開。結果に誤りがあればご指摘をお願いします。
・準決勝投稿キャラクター公開。

【2011/11/16】
・Ver1.21に更新。勝敗判定の改訂。
・準決勝のルールを公開。募集開始。

【2011/11/13】
・準々決勝の試合結果を公開。結果に誤りがあればご指摘をお願いします。
・準々決勝投稿キャラクター公開。

【2011/11/3】
サイドイベント開催中。詳細はタイトル画像に。
・準々決勝のルールを公開。募集開始。

【2011/10/31】
・第二回戦の試合結果を公開。結果に誤りがあればご指摘をお願いします。

【2011/10/30】
・第一回戦の試合結果を公開。結果に誤りがあればご指摘をお願いします。
・第一回戦投稿キャラクター公開。参加者は21名でした。

【2011/10/17】
・ルールの改訂に伴い、応募〆切を10/29(土)24:00に延長します。
 既に応募された方も、〆切時刻まではキャラクターの再投稿が可能です。
・以前のルール内容はこちら
・スキル【+硬】の効果を改定(同時行動時に不具合が発生するため)。

【2011/10/11】
・以前のルール内容は
こちら
・ルール内容の改訂(曖昧な記述の修正。その手段として「傷」の導入)。

【2011/10/10】
・スキル【+硬】の説明を補足。
・レイアウトの変更。
・募集開始。


試合結果

第一回戦 投稿キャラクター 試合結果
第二回戦 試合結果
準々決勝 投稿キャラクター 試合結果
準決勝   投稿キャラクター 試合結果
決勝戦   投稿キャラクター 試合結果 優勝者


エンディングのルール

優勝者はエンディングを投稿してください。
公序良俗に違反しない範囲で、イベントの結末を自由に描いてください。
イラストを添付された場合、タイトル画像と差し替えます。
イラストの形式はJPEG・GIF・PNGのいずれか、サイズの制限はありません。

件名に「【紫電一閃】」と墨カッコ付きで書いて shirocafe@yahoo.co.jp 宛てにメールで投稿してください。
投稿期限は2011/12/24(土)24:00です。


決勝戦のルール

試合結果の項目に、次回の対戦相手が公開されています。

新たに「二刀流」ルールが追加されました。
決勝戦進出者は、現在所持している武器に加えて、さらにもう1つ武器を追加しスキルを5つ割り当ててください。
どちらの武器を攻撃武器・守備武器に指定しても構いません。
決勝戦では、「二刀流」ルールに則って戦闘処理を行います。

期限内にメールで応募し、相手キャラクターに勝利したキャラクターの優勝です。
戦闘結果が引き分けであった場合、投稿時間が早いキャラクターの勝利となります。

決勝戦進出者は、自身の試合結果に任意のセリフ・演出を挿入することが出来ます。
セリフ・演出を挿入できるタイミングは、「試合開始時」、「各スキルの使用・発動時」、「相手の迎撃スキルを発動させた時」、「戦闘勝利時」、「戦闘敗北時」です。
特に指定がなければ、セリフはアイコン横の「」内に、演出はセリフの下行に「」なしの斜字で表示されます。記載がない場合は、「」含め表示されません。
ご希望の演出がありましたら、その旨メールに記載して下さい。出来る限り応えます。

紫電一閃のルールに従ってキャラクターを作成してください。
キャラクターを作成したら、専用のキャラクター作成用テンプレート(決勝戦仕様に変更されています)に従って記述し、
件名に「【紫電一閃】」と墨カッコ付きで書いて shirocafe@yahoo.co.jp 宛てにメールで応募してください。

キャラクターイラストは自由に変更して構いません。
応募メールに添付して送ってください。
イラストの形式はJPEG・GIF・PNGのいずれか、サイズは横600px×縦600px以内でお願いします。

応募〆切は、2011/12/17(土)24:00です。

質問・情報交換などに掲示板をご利用ください。


試合形式

1対1のトーナメント形式で進行します。
組み合わせはランダムに決定され、その後GMが粛々と処理を進めます。
引き分けになった戦闘は、乱数で勝敗を決定します。
人数が8人になった時点で処理をストップし、準々決勝のコールを行います。
準々決勝以降の詳しいルールは、順次発表していきます。

優勝者への賞品は、この大会のエンディングを決める権利です。


二次流用の可能性について

投稿されたキャラクターは、何らかの形で二次流用される可能性があります。あらかじめご了承ください。
従って、版権や著作権上の問題があるキャラクターは投稿しないでください。
二次流用はNGという方は、キャラクター応募メールにその旨お書き添えください。