【交錯】【待伏】【待伏】【一閃】【+強】
島に流れ着いた女子。
世界一周の豪華客船に乗船していたところ、アザラシをキャッチボールするシャチの群れを発見し、自分も混ぜてもらおうと海に飛び込んだら無理だった。
彼女は思考する。
彼女は自省する。
なぜ自分がシャチにキャッチボールしてもらえなかったのか。
これは彼女が自らの存在を獲得するまでの物語である。
ミカサ
http://twitter.com/w_ms
【無想】【待伏】【+速】【玉響】【一閃】
シャルロッティアおよびJuNとの戦いで負った傷(口内炎)が痛む。
まともに食事ができないし、なにより次の戦いに集中できない。
荒治療になるが、焼酎で痛覚を麻痺させるという方法があるらしい。
焼酎を口に含んでゆすぐことでアルコールを傷口に染みこませ、痛みを一時的に消すことができるそうだ。
これはプロボクシング業界で密かに知られていることで、試合で口の中が裂傷だらけになった選手が食事を取る際に編み出した苦肉の策らしい。
どこかで誰かがそんなことを言っていたのを思い出した。
試合までもう少し時間がある。
痛覚の麻痺がどれだけ持つかわからない。
試合開始時にダバダ火振を口に含むとしよう。
ちなみ常人は口に含んだ瞬間の激痛に耐えきれず発狂するので注意が必要だ。
そもそもボクシングうんぬんの下りも適当だからね。Hahaha!
どこかの誰かがそう付け加えていたことを、リュシカは知らない。
ミカサ
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【交錯】【+硬】【交錯】【玉響】【玉響】
【無想】【待伏】【+速】【玉響】【一閃】
彼女はただ、目の前のやるべきことを精一杯こなした。
勝利することが自分の存在の獲得につながると信じていた。
本当は誰かに止めてほしかった。
けれども誰も彼女を止めることができなかった。
記憶の片鱗は不明確で一貫性がなかった。
今の彼女と結びつけて考えることができなかった。
名前すら定かではないと思えた。
―島のリーダーになったら、私は何者かになれるのかしら。
今まさに彼女は自分の存在を獲得しようとしていた。
ミカサ
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